惑星の演奏

グスタフ・ホルスト/ロンドン交響楽団(1926)
CD(LYS LYS030/31)2枚組

CD1
1.ホルスト/組曲「惑星」Op32
2.シベリウス/交響詩「大洋の女神」Op73
3.ホルスト/組曲「惑星」Op32より
   「火星」「水星」「木星」「天王星」
  サー・エードリアン・ボールト指揮
   BBC交響楽団(1&2)
    女声合唱団(1)
  アルバート・コーツ指揮ロンドン交響楽団(3)
   録音 1945年1月2〜5日(1)
       1936年1月23日(2)
       1926年3月26日&9月20日(3)
CD2
1.ホルスト/組曲「惑星」Op32
2.ヴォーン=ウィリアムズ/交響曲第4番ヘ短調 
   グスタフ・ホルスト指揮
    ロンドン交響楽団&女声合唱団(1)
   ラルフ・ヴォーン=ウィリアムズ指揮
    BBC交響楽団(2)
    録音 1926年6月〜11月(1)
        1937年10月(2)  

 このアルバムには歴史的な3つの「惑星」の録音とヴォーン=ウィリアムズの自作自演が収録されています。アルバート・コーツの録音はホルストと同じ1926年で4曲が録音されています。
 ボールトの「惑星」は5回の録音の中の第1回目です。BBC交響楽団の素晴らしい演奏が流れます。後年の演奏と比べると速めの演奏になっていますが演奏内容は素晴らしく、リハーサルには時間をかけたと思われます。「火星」「金星」の演奏はボールトらしい指揮ぶりが聞かれます。「木星」はまさにボールトの演奏スタイルそのものです。
 シベリウスの交響詩「大洋の女神」は世界初録音でした。演奏内容も申し分ありません。
アルバート・コーツは1920年に「惑星」を初めて公開で演奏した指揮者でした。録音は4曲だけ残しましたが、SP録音という制約のせいか大変速いテンポです。火星では若干乱れもあります。水星も大変速いです。「木星」は聞きものです。「天王星」は冒頭のティンパニがきれいに響いています。
 ホルスト自作自演の「惑星」はLPにも復刻されていました。CDの音は1926年の録音とは思えないほどクリアな音で復刻されています。演奏はSP録音という時間制限のためか全体として大変速いテンポの演奏です。「水星」はスピード違反ではないかと思えるほどで3分27秒で演奏しています。木星も大変速いです。オーケストラは大変だったと思います。それにしても凄い演奏となっています。
 ヴォーン=ウィリアムズの交響曲第4番は1931〜34年の作曲で初演は1935年にボールトが指揮しました。この録音は1937年のことで大変貴重な録音でしょう。


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