惑星の演奏

ジョン・ヴィクトリン・ユウ/フィルハーモニア管弦楽団(1998)
CD(CANYON PCCL−00444)

ホルスト/管弦楽作品集
1.組曲「惑星」Op32
2.日本組曲Op33
  ジョン・ヴィクトリン・ユウ指揮
    フィルハーモニア管弦楽団
     フィルハーモニア合唱団
    1998年7月13〜16日録音
      アビイ・ロード・スタジオ(管弦楽)
    1998年9月10日録音
     プラハ/ドヴォルザーク・ホール(オルガン)
       
 韓国出身のジョン・ヴィクトリン・ユウによるホルストの作品です。大変珍しい「日本組曲」が収録されているのに注目ですが、「惑星」の完成度の高さに驚きます。フィルハーモニアはお家芸ともいえるお得意の曲だけに黙って聞くと誰の演奏家わかりません。ジョン・ヴィクトリン・ユウの演奏は
火星」、「金星」、「水星」と完璧な演奏を聞かせており、メインともいえる「木星」でもオーケストラを見事にまとめています。第3主題のホルンも素晴らしく、第4主題の「ジュピターのテーマ」も実にきれいです。「土星」では中間部の圧倒的な音量に感動です。「天王星」では冒頭のフェルマータのあとのティンパニの叩き方に度肝を抜かれました。「海王星」の神秘的な響きも素晴らしい。
 「日本組曲」は冒頭で民謡調のメロディーをファゴットのソロ1本で吹くという演出に驚きます。2曲目は早いテンポの民謡調でこれはまさに日本の音楽でしょう。1915年の作品でありもっと演奏されて良い名曲です。3曲目の弦楽の美しさ、4曲目ではフルートによる「五木の子守歌」がきれいです、ファゴット、オーボエ、弦楽とつないでいくのはなんともいえません。


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