
惑星の演奏
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CD(Cugate Classics CGC001-2)2枚組
1.ラフマニノフ/交響曲第2番ホ短調Op27
2.ホルスト/組曲「惑星」Op32
1)火星(6:54) 2)金星(9:20)
3)水星(4:11) 4)木星(8:25)
5)土星(9:54) 6)天王星(5:50)
7)海王星(8:30)
ヤンスク・カヒッゼ指揮
トビリシ交響楽団
女声合唱団(海王星)
録音 1997年
旧グルジアのオーケストラによる演奏です。カヒッゼ(1936~2002)は多くのレパートリーを持っています。
ラフマニノフの交響曲第2番は旧ソビエトのオーケストラだけにロシア音楽が得意のようで第1楽章から完璧な響きが流れます。弦楽のうまさ、管楽器の完璧なアンサンブルと迫力、驚きの演奏です。第2楽章はこの作品の聴きどころで親しみやすい主題が流れます。スケルツォ風の部分も見事な演奏を繰り広げています。ロシア民謡風の主題も素晴らしい響きです。第3楽章:アダージョはこの作品の抒情的な美しさの象徴的なところです。この歌わせ方が素晴らしい。第4楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェはオーケストラの厚みのある響きが見事です。大変素晴らしい演奏です。
ホルストの「惑星」は長い残響のホールに響く見事な「惑星」になっています。「火星」は程よいテンポの演奏ながら大変見事な演奏で、オーケストラの豊かな響きがあります。金管の迫力は抜群です。打楽器はよく響きます。旧グルジアのオーケストラは金管が迫力あります。オルガンもよく聞こえています。「金星」は美しいアダージョです。ホルン・ソロが豊かな響きで大変素晴らしい演奏です。弦楽とハープの響き、ヴァイオリン・ソロがきれいです。オーボエのソロも美しく、雄大な宇宙を感じます。
「水星」は程よいテンポのスケルツォです。木管と弦楽のバランスがよくてパーカッションも生きています。きれいな「水星」になっています。「木星」はホール一杯に響く雄大な演奏になっています。第2主題の軽快な演奏、第3主題のホルンの響きの豊かなこと、またジュピターの主題は優雅に美しく、ホルンと弦楽で朗々と歌われています。再現部のさわやかな演奏が見事です。「土星」の序奏は低弦の響き、ヴァイオリンとヴィオラの透明感のある響きとこれまた素晴らしい。金管のコラールも見事な響きです。中間部のクライマックスでは鐘をきれいに響かせていて凄い迫力になっています。後半の弦楽とハープも良い響きです。「天王星」は冒頭金管の和音とティンパニの強打が強烈です。管楽器と弦楽器の流れも完璧です。パーカッションもよく響いています。ホルンと弦楽の主題も美しさも見事です。オルガンも聞こえて豊かな響きできれいな「天王星」になっています。「海王星」はフルートの神秘的な響きが美しいです。木管楽器のアンサンブルも絶品、ハープとチェレスタの響きがきれいです。クラリネットの主題もきれいです。女声ヴォカリーズの美しい響きはハープに支えられて素晴らしい演奏です。聴いていて楽しくなる「惑星」です。 |
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