ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番の演奏

ミシェル・オークレール(1950年代)
CD(Green Door DGCL-0009)

1.ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op26
2.  〃  /コル・ニドライOp47

  ミシェル・オークレール(ヴァイオリン)
  ウィルヘルム・ロイブナー指揮
   オーストリア土産交響楽団
   録音 1950年代(モノラル)

 フランスの名ヴァイオリニスト、ミシェル・オークレールのアルバムです。
 ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番は冒頭のヴァイオリン・ソロが大変強烈な響きになっています。録音でソロを強調しています。そのために鮮やかなヴァイオリンの響きが強烈に聞こえてきます。力強いオークレールのヴァイオリンが素晴らしいです。女性的な協奏曲が男性的な響きの協奏曲になっています。展開部の緊張感あふれる演奏は凄いです。切れ目なく続く第2楽章は哀愁的な主題が流れて、大変よく響くヴァイオリンはオークレールを強烈に印象付けます。時折きかせるポルタメントがきれいです。第3楽章のヴァイオリンは力強いアタックで素晴らしい演奏です。メリハリをつけた演奏は生で聴いたら興奮しそうです。太い音も出します。ボウイングが男性的といったら良いのでしょうか。コーダも抜群の響きです。凄い演奏を聴きました。
 ブルッフの「コル・ニドライ」はチェロと管弦楽のための作品です。ヴァイオリンで演奏されることは滅多にないと思われますが、オークレールの演奏を聴きますとなんの不思議もないヴァイオリン作品になっています。低音をよく響かせた素晴らしい演奏です。


トップへ
戻る
前へ
次へ