ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ヤッシャ・ハイフェッツ(1939)
CD(NAXOS 8.110936)

ヤッシャ・ハイフェッツ/ヴァイオリン協奏曲集
1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
   (カデンツァ:アウアー〜ハイフェッツ)
2.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
   (カデンツァ:アウアー〜ハイフェッツ)

 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮
    NBC交響楽団(1)
 セルゲイ・クーセヴィツキー指揮
    ボストン交響楽団(2)
    1940年3月11日録音(1)
    1939年4月11日録音(2)

 巨匠ハイフェッツが30代の時に録音した2つの名演です。ベートーヴェンは巨匠トスカニーニの指揮で8Hスタジオで録音した名盤でした。ハイフェッツの演奏は研ぎ澄まされたヴァイオリンで、緊張感漂い、トスカニーニの作り出す壮大な音楽をバックに完璧な演奏をしています。カデンツァはアウアーのカデンツァをハイフェッツが編曲したものです。第3楽章も速いテンポで演奏しています。軽いポルタメントも使いながら弾いているのはこの時代の演奏らしいです。
 ブラームスの協奏曲はクーセヴィツキーが指揮しており、こちらもSPレコードで有名な演奏でした。録音は古いですが大変きれいです。第1楽章はクーセヴィツキーの指揮がハイフェッツのヴァイオリンを引き立たせるものでオーケストラをコントロールして協奏曲を作り上げています。オーケストラの響きは素晴らしいです。ハイフェッツのヴァイオリンはレガートがきれいで実に素晴らしい演奏です。カデンツァはレオポルド・アウアーのものをハイフェッツが編曲して演奏しています。見事な演奏です。第2楽章はオーボエの美しい響きやホルンの響きと共にヴァイオリンの美しい響きが聞き物です。第3楽章はハイフェッツの緊張感のある演奏が光ります。クーセヴィツキーが良いサポートをしています。復刻状態も良いと思います。
 2曲共にステレオ録音と肩を並べる超名盤です。


トップへ
戻る
前へ
次へ