ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ヨーゼフ・シゲティ(1948)
CD(MUSIC&ARTS CD-1197)

1.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
                ホ短調Op64
2.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
       (カデンツァ:ヨアヒム)

  ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)
  ブルーノ・ワルター指揮(1)
  ディミトリ・ミトロプーロス指揮(2)
   フィルハーモニー交響楽団
   録音 1941年2月2日ライヴ(1)
       1948年10月24日ライヴ(2)

 シゲティがニューヨークで演奏したライヴ録音です。オーケストラはニューヨーク・フィルに間違いないでしょう。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は1933年にビーチャムとの録音があります。このワルターとの演奏は冒頭ゆったりと入りやがてテンポアップしていくものです。絶妙なビヴラートが魅力のシゲティはハンガリー出身でチャイコフスキーは演奏しない珍しいヴァイオリニストでした。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲をシゲティは1928年(ハーティ)と1945年(オーマンディ)に録音しています。ミトロプーロスとの共演は聞くほどに緊張感の高まりを感じます。絶妙なポルタメント、張り詰めたヴァイオリンの響き、時にかすれる音がたまりません。カデンツァはヨアヒムのものを弾いています。まるでバッハの無伴奏曲を聴いているかのようです。第1楽章が終わると拍手が入ります。第2楽章ではヴァイオリン・ソロの美しい響き、ホルン、クラリネットの対話などが素晴らしい。第3楽章はアルペッジョのような重音などシゲティ独特の演奏に驚きます。シゲティ独特のボウイングに聞きほれていまいます。


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