ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

クリスチャン・フェラス(1966.7.14)
CD(INA,memoireVIVE 262007)モノラル

オイストラフ&フェラスのブラームス
1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:ヨアヒム)
   21:20/8:43/7:53(計37分56秒)
2.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:クライスラー)
   22:01/9:02/7:42(計38分45秒)

  ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)(1)
  クリスチャン・フェラス(ヴァイオリン)(2)
  シャルル・ブリュック指揮
  フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団
   1967年5月30日ライヴ録音(1)
   1966年7月14日ライヴ録音(2)

 このアルバムはオイストラフとフェラスがブリュック指揮フランス国立放送フィルと共演したブラームスのヴァイオリン協奏曲を2つ収録した珍しい聞き比べのできるCDです。
 オイストラフの録音は1969年のセルとの演奏の2年前になり、この曲の演奏としては1ヶ月前の来日演奏に次ぐものです。来日のコンドラシンとの白熱の演奏よりも少し遅めの演奏であり、この曲の魅力を追求したものといえましょう。明るい響きのフランスのオケとの共演ならではのよいテンポです。第2楽章のロマンティックなヴァイオリンと明るい響きのオーボエとホルンが印象的です。第3楽章は熱気のある演奏となっていました。
 フェラスのブラームスはカラヤンと共演したスタジオ録音の2ヶ月後の演奏でした。オイストラフとはまったく違う演奏スタイルに思わずびっくりでした。また第1楽章のカデンツァはモノラル録音のときからクライスラーのものを弾いており磨きがかかっています。独特の美しい音があります。面白いのは第3楽章で冒頭のソロでレガートとポルタメントを駆使した演奏をしています。このフレーズの再現でも同じ演奏をしています。最後のフェルマータの前でアルペッジョ奏法を披露しています。


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