ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

アルテュール・グリュミオー(1971)


LP(PHILIPS 6500299)
CD1(PHILIPS PHCP−24051)
CD2(PHILIPS UCCP−7037)

LP&CD1
 ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
       ( カデンツァ:ヨアヒム)
   22:34/8:40/8:01(計39分15秒)
  アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
  サー・コリン・デイヴィス指揮
   ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
   1971年9月7〜10日録音
CD2
1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
       ( カデンツァ:ヨアヒム)
   22:34/8:40/8:01(計39分15秒)
2.ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番
                ト短調Op26

  アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
  サー・コリン・デイヴィス指揮(1)
  ハインツ・ワルベルク指揮(2)
   ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
   1971年9月7〜10日録音(1)
   1973年9月録音(2)

 グリュミオー2度目のブラームスでした。この録音はアナログ録音でもかなり優秀な録音でした。LPの艶のある音色は忘れられません。美しく豊かな響きのヴァイオリンがホール一杯に響きわたります。第1楽章の演奏はデイヴィスがオーケストラから理想的な音を引き出していて、その上にグリュミオーのヴァイオリンが乗ってきます。このテンポの良さは思わずブラームスの世界に引き込まれてしまいます。カデンツァが素晴らしく、この曲に対する思い入れの深さが伝わってきます。無伴奏のヴァイオリン作品として完成された小品のようです。
 第2楽章はオーボエのソロが美しく、管楽器の和音と共に見事な演奏になっています。これはヴァイオリンとオーケストラの為の協奏曲であることが改めて思い出させる名演です。それから歌われるヴァイオリンの美音が見事です。第3楽章は力みのない演奏で大切に歌い上げる姿勢がにじみ出ています。高尚な音楽になっています。オイストラフとは次元の異なる名演奏です。
 ブルッフの1番も2度目の録音でした。繊細な技巧を要するこの名曲を実に見事なボウイングで歌い上げています。


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