惑星の演奏

ジョン・ウィリアムズ/ボストン・ポップス管弦楽団(1986)
CD(PHILIPS  PHCP−10126)

 ホルスト/組曲「惑星」Op32
  ジョン・ウィリアムズ指揮
   ボストン・ポップス管弦楽団
   タングルウッド祝祭女声合唱団(海王星)
   1986年5月31日〜6月3日録音

 1980年にアーサー・フィードラーから指揮者を受け継いだジョン・ウィリアムズは自身が作曲家ですのでアレンジもできる指揮者になります。「惑星」は「スター・ウォーズ」の音楽を書く上で勉強になったそうです。
 演奏は「火星」ではすっきりしたバランスの良い演奏で、整然とした名演です。「金星」は管楽器、ハープが絶妙な響きを出しています。弦楽器の美しさもまた見事です。「水星は管楽器、ハープ、チェレスタが見事でバランスの良いアンサンブルになっています。
 木星」は金管が厚い響きを出しており、申し分ありません。第2主題直前のルフトパウゼは絶妙です。第3主題のホルンも素晴らしく、ティンパニの強打(2奏者)も見事です。第4主題の「ジュピターのテーマ」ではハープのアルペッジョを前面に出した演奏が聞くものを驚かせてくれましょう。再現部でも第2主題直前のルフトパウゼ、そしてテンポを徐々にあげていくうまさは素晴らしい。最後の2小節をフェルマータするのは珍しいです。「土星」は表現の難しい曲ですが、強弱のバランスが計算されていて中間部で鳴り響く鐘の音がきれいです。
 「天王星」は序奏のあとの第1主題が素晴らしい。第2主題のホルンと弦の響きもきれいです。第3主題になるとティンパニに活躍が素晴らしい。「海王」は弱奏が絶妙です。ハープ、チェレスタ、管楽器の響きが美しいです。


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