「春の祭典」の演奏

小澤 征爾/シカゴ交響楽団(1968)


CD1(RCA BVCC−7348)
CD2(RCA 09026−61557−2)
CD3(RCA SICC-2061)

ストラヴィンスキー/バレエ音楽
1.バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)
2.バレエ音楽「春の祭典」
3.幻想曲「花火」Op4

 小澤 征爾指揮
 ボストン交響楽団(1)
 シカゴ交響楽団(2&3)
 マイケル・ティルソン・トーマス(ピアノ)(1)
  録音 1969年11月24日(1)
      1968年7月1日(2)
      1968年7月8日(3)

 小澤征爾のストラヴィンスキーです。「ペトルーシュカ」はボストン交響楽団との初録音でした。ピアノパートは副指揮者のティルソン・トーマスが弾いていました。
 「ペトルーシュカ」は冒頭からフルートの鮮やかな演奏が素晴らしい。弦楽の厚みのある演奏と金管の響き、そして演奏に勢いがあります。「謝肉祭の市場」後半のフルート・ソロも素晴らしい響きの演奏です。ピアノとヴァイオリンのソロがきれいです。「ペトルーシュカの部屋」のピアノは聴きどころです。フルートのソロとのデュオもきれいです。「ムーア人の部屋」のトランペット・ソロは滑らかで完璧です。続くファゴット、フルート、トランペットの掛け合いは見事です。「謝肉祭の市」は勢いのある前半が良い響きです。整然とした演奏と管楽器のうまさが素晴らしいです。ホルンも良い響きです。中間部のテューバとクラリネットの対話も見事な演奏です。後半も良い響きです。
 「春の祭典」は序奏のファゴットが良い響きです。シカゴの管楽器は素晴らしい響きです。「春のきざし」からの演奏も良い響きです。「誘拐」の迫力は素晴らしいものです。ホルンの強奏も見事です。「春のロンド」のティンパニの叩き方が凄いです。続く「競い合う部族の遊戯」から「賢者の行列」も迫力あります。「大地の踊り」は圧倒的な演奏です。第2部の「序奏」は音の厚みが素晴らしい。「若い娘たちの神秘的な集い」ではフルートのソロとホルンの響きがきれいです。「いけにえの賛美」は速めのテンポで迫力があります。「祖先の呼び出しの」ティンパニの強打、「祖先の儀式」でのホルンの強奏も凄いです。「いけにえの踊り〜選ばれし乙女」の息をもつかせぬ緊張感と迫力は絶賛ものです。テンポが速いです。最後の一打は圧倒的です。 幻想曲「花火」は初期の作品。短い小品です。花火がどんどん上がっていく様子が音楽で表現されています。静寂と大迫力が良い響きになっています。 


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