惑星の演奏

サー・コリン・デイヴィス/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1988)
CD(PHILIPS PHCP−1703)

ホルスト/組曲「惑星」Op32
 1.火星 2.金星
 3.水星 4.木星
 5.土星 6.天王星
 7.海王星

 サー・コリン・デイヴィス指揮
  ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
     ベルリン放送女声合唱団(7)
   録音 1988年11月9〜13日

 デイヴィス初の「惑星」はベルリン・フィルとの録音でした。ベルリン・フィルはカラヤン以来の録音でした。
 「火星」は気迫に満ちた演奏、スピード感豊かでパーカッションの扱いが巧みです。迫力は抜群です。「金星」はホルンの柔らかな響きがきれいです。木管楽器、ハープの美しさも素晴らしい。管楽器のうまさが聞き所の「水星」はベルリン・フィルならではの完璧な演奏です。
 「木星」は圧巻です。まず弦楽の厚みのある響きに惹かれますし、ホルンの響きの凄さはザイフェルトをはじめとする世界一のアンサンブルだけに納得です。第3主題の演奏には圧倒されます。またジュピターの主題はホルンと弦楽の融合が素晴らしいです。「土星」の中間部のクライマックスでは鐘を押さえ気味ながら迫力は十分です。
 「天王星」は冒頭のティンパニの強打が見事です、管楽器と弦楽器の主題も完璧です。「海王星」は神秘的な響きが美しいです。木管楽器のアンサンブル、ハープとチェレスタの響きが素晴らしい。女声ヴォカリーズの美しい響きは時にオーケストラにかき消されそうながらもしっかり存在感のあるものになっています。


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