「春の祭典」の演奏(ピアノ版)

ギュヘル&ジュヘル・ペキネル(1983)
CD(DGG 437 650−2)

 2台のピアノによる「春の祭典」
1.ラフマニノフ/2台のピアノのための組曲
  第1番Op5「幻想的絵画」
2.   〃  /2台のピアノのための組曲
  第2番Op17
3.ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」

  ギュヘル&ジュヘル・ペキネル(ピアノ)      
   録音 1980年7月&11月(1&2)
       1983年10月(3)

 ペキネル姉妹は1953年トルコのイスタンブールに生まれた双子の姉妹です。双子のピアノ・デュオは珍しいですが、国際的に活躍するペキネル姉妹はジャック・ルーシェとの共演など録音も多いです。
 このアルバムはラフマニノフの組曲が大変素晴らしい演奏で、第1曲冒頭から感動的なピアノが響きます。ファンタジックな曲で第2番の重厚な響きと比べると美の極致とも言えるでしょう。
 「春の祭典」はホールの響きが良いためピアノがよく響いています。第1部「誘惑」のスピード感は素晴らしいものです。オーケストラの楽器が聞こえるようです。「春のロンド」の繊細な表現はにくいほどです。第2部「いけにえの賛美」は速いテンポで凄いです。「祖先の呼び出し」の迫力も見事です。この演奏は数ある2台のピアノ版の中でも異彩を放つ名盤といえましょう。息がぴったりということだけでは表せない表現力の豊かさがあります。この演奏を聞かずして2台のピアノ版は語れないでしょう。 


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