メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

堀米 ゆず子(1988)
CD(SONY SICC-1968)

1.シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op47
2.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
               ホ短調Op64

  堀米 ゆず子(ヴァイオリン)
  イヴァン・フィッシャー指揮
  アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
  録音 1988年5月2&3日
       コンセルトヘボウ

 堀米ゆず子がイヴァン・フィッシャーと共演したシベリウスとメンデルスゾーンの協奏曲です。
 シベリウスのヴァイオリン協奏曲は冒頭から緊張感のある演奏で、次第に高揚してきます。オーケストラの響きも良くヴィオラがよく聞こえます。重音のソロは厚みのある響きで素晴らしい演奏が聴かれます。カデンツァは気迫に満ちたもので次第に厚みのある見事な演奏を奏でてくれます。再現部はオーケストラと共に良い響きを出しています。 第2楽章は木管楽器の序奏のあとに美しいヴァイオリンが響きます。中間部の盛りあがりはコンセルトヘボウの響きが素晴らしい。第3楽章は冒頭の弾むようなヴァイオリンが軽快に響きます。オーケストラの響きも素晴らしいです。間奏のあとのヴァイオリン・ソロは厚い響きで奏でられています。後半はオーケストラに支えられながら重音を響かせていいます。オーケストラの迫力ある演奏は素晴らしい。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は序奏のヴァイオリンとオーケストラの盛りあがりに圧倒されます。堀米の繊細なヴァイオリンがきれいです。カデンツァは次第に熱を帯びてきます。さすがに素晴らしい演奏です。再現部のさわやかな響きとオーケストラのうまさも聴きものです。切れ目なく続く第2楽章は繊細なヴァイオリンが美しい主題を奏でます。中間部の盛りあがりは重音の響きがきれいです。第3楽章はヴァイオリンとオーケストラが跳躍的なフレーズを演奏するところが聴きどころです。さわやかなメンデルスゾーンです。


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