「春の祭典」の演奏

飯森 範親/モスクワ放送交響楽団(1992)
CD(Canyon POCL−00182)

飯森範親のストラヴィンスキー
1.バレエ音楽「春の祭典」(1947年版)
2.バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)

  飯森 範親指揮
   モスクワ放送交響楽団
   録音 1992年11月2〜4日
    モスクワ放送局第5スタジオ

 飯森範親のストラヴィンスキーはデビューCDでした。モスクワ放送交響楽団の「春の祭典」は1980年のフェドセーエフ以来の録音です。
 「春の祭典」は冒頭のファゴット・ソロからその歌わせ方に思い入れが感じられます。「春のきざし」のリズムが大変弾んでいてわくわくしてきます。「誘拐」から「春のロンド」の迫力は圧倒的です。ここはフェドセーエフより凄いです。第2部の「いけにえの賛美」では直前の間とテンポを落とした和音の連続がマゼールのようです。続く「いけにえの賛美」はご機嫌なテンポで打楽器のうまさ金管の強奏も素晴らしく、圧倒されます。「祖先の呼び出し」ではティンパニの強打が凄いです。
 「ペトルーシュカ」は冒頭からフルートの鮮やかな演奏が素晴らしい。弦楽の厚みのある演奏と金管の響き、バランスの良い録音です。「ペトルーシュカの部屋」のピアノもきれいです。「ムーア人の部屋」のトランペット・ソロは滑らかで完璧な演奏に舌をまきます。


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