ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

フランク・ペーター・ツィンマーマン(1995)
CD(WANER CLASSICS 0190295453503)

1.モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番
                   ト長調K216
2.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op77
       (カデンツァ:ヨアヒム)

 フランク・ペーター・ツィンマーマン(ヴァイオリン)
 ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 録音 1995年1月
 ベルリン、フィルハーモニー
  (セッション:1、ライヴ:2)

 ツィンマーマンのモーツァルトとブラームスのヴァイオリン協奏曲です。
 モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番はサヴァリッシュの共演です。生き生きとしたこの作品をツィンマーマンは華やかに演奏しています。ベルリン・フィルの美しい響きと重なって素晴らしいものにしています。カデンツァも見事な演奏です。第2楽章:アダージョの美しさ、第3楽章のロンドは踊るようなヴァイオリンが楽しい演奏です。モーツァルトは楽しい作品が多いです。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲は長い序奏がサヴァリッシュの腕の見せ所です。ヴァイオリンのソロが始まるとオーケストラの響きも繊細でヴァイオリンの美しさを引き立てます。これは素晴らしい演奏です。展開部もツィンマーマンは豊かな表現力をみせてくれます。カデンツァはヨアヒムのものを演奏しています。完璧な演奏です。第2楽章はシェレンベルガーの吹くオーボエが美しいです。そしてホルンの美しい響きが奏でられ、ヴァイオリン・ソロはポルタメントを使って哀愁的な主題を奏でます。すすり泣くようです。感動的なヴァイオリンです。これは素晴らしい演奏です。第3楽章は快適なテンポでヴァイオリンとオーケストラとの掛け合いの素晴らしいこと、壮大な響きを出しています。ブラームスを聴く醍醐味です。ツィンマーマンのヴァイオリンはこの協奏曲の素晴らしさを教えてくれます。絶賛したい名演です。


トップへ
戻る
前へ
次へ