ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

モニカ・ハジェット(1992)
CD(EMI 7243 5 74878 2 5)

1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
       (カデンツァ:ハジェット)
2.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲
                   ホ短調Op64

 モニカ・ハジェット(ヴァイオリン)
 サー・チャールズ・マッケラス指揮
  エイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団
   録音 1992年11月24&25日(1)
       1992年10月20&21日(2)

 モニカ・ハジェットのヴァイオリンと古楽器オーケストラのエイジ・オブ・インライトゥンメント管弦楽団によるベートーヴェンとメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲です。
 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はマッケラスの指揮です。第1楽章は序奏から重厚な響きを出しています。古楽器の味のある音色もいいものです。ハジェットのヴァイオリンは安定した響きで見事な演奏です。展開部から再現部の透明感のある響きも素晴らしいです。展開部のファゴットの音色は印象的です。カデンツァはハジェットのオリジナルのものを弾いています。重音も巧みな見事な演奏です。第2楽章はラルゲット、序奏のあとホルンに続いてヴァイオリンのソロが入ります。クラリネットとの対話もきれいな響きです。中間部の重厚な響きも良い演奏です。コーダのカデンツァもオリジナルの演奏です。第3楽章の軽快なヴァイオリンと重厚なオーケストラの響きが素晴らしい。提示部ではホルンの明るい響きもきれいです。展開部もきれいな演奏でファゴットの主題もきれいな響きです。カデンツァはハジェットのオリジナルで素晴らしい響きです。これは良い演奏です。
 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲もマッケラスとの共演です。第1楽章のさわやかなヴァイオリンに始まるこの協奏曲はきれいな作品です。ハジェットの演奏は素晴らしいです。オーケストラもよい響きです。展開部の厚い響き、そしてカデンツァは見事な演奏です。第2楽章のヴァイオリンの澄んだ音色とオーケストラの調和のとれた響きは中間部も見事なものです。第3楽章では序奏のあとに管楽器とヴァイオリンが主題を演奏するところはきれいです。ハジェットのヴァイオリンも美しい音色が聞こえます。この楽章もオーケストラの響きが美しいです。素晴らしい演奏です。


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