チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲の演奏

イリヤ・グリンゴルツ(2001)
CD(DGG 471 616−2)

グリンゴルツ/ヴァイオリン協奏曲集
1.チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
                 ニ長調Op35
2.ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲
               第1番イ短調Op77

  イリヤ・グリンゴルツ(ヴァイオリン)
  イツァーク・パールマン指揮
   イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
   録音 2001年12月 テルアビブ

 グリンゴルツは1982年サンクトペテルブルク(旧レニングラード)生まれ。1995年のメニューイン国際コンクールに優勝、また1998年のパガニーニ国際コンクールでも優勝した天才ヴァイオリニスト。この録音はパールマンに認められてイスラエルで行われたものです。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は楽器の表現力を豊かに、力強い響きの演奏です。第1楽章のソロ開始はさらりとしていますが、アルペッジョのあたりから力強い響きの連続になります。第3楽章はかなりのスピードで冒頭を演奏しています。パールマンとはスタイルの違う演奏ですがパールマンのサポートはオーケストラを見事にドライブしたものです。
 ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番はグリンゴルツの実力を発揮した見事な演奏です。第2楽章:スケルツォはショスタコーヴィチの独特のリズムが鳴り響く楽しい楽章です。第4楽章のビブラフォンが鳴り響く「ブルレスク」はまさにショスタコの音楽です。グリンゴルツの鮮やかな演奏が素晴らしい。


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