ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ヒラリー・ハーン(2001)
CD(SONY SICC-5)

1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
       (カデンツァ:ヨアヒム)
2.ストラヴィンスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調 

  ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
  サー・ネヴィル・マリナー指揮
    アカデミー室内管弦楽団
  録音 2001年6月13&14日(1)
      2001年2月25日(2)

 ヒラリー・ハーンは1979年アメリカ生まれ、12歳でボルチモア交響楽団のステージに立ちサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番を演奏しています。この2曲は21歳の時の録音です。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲はすでに大家の域に入ったハーンの演奏の素晴らしさに圧倒されます。13歳からこの曲を勉強していたといいますからその演奏が即席でないことは十分わかります。カデンツァの丁寧な演奏は、単に弾くのではなくヨアヒムを弾くくらいの気構えがあるのではないでしょうか。このヒラリーの音色に惹かれます。第2楽章序奏の木管とホルンはイギリスのオーケストラの温かさがあります。ヴァイオリン・ソロの美しい響きに惚れ惚れです。第3楽章の力強い演奏は聞き物です。
 ストラヴィンスキーの協奏曲はアメリカ人のハーンにはおなじみだったのでしょう。しかしながら好んで弾く演奏家が少なく、これを嘆いたヒラリーは頻繁に演奏会でプログラムに入れているそうです。演奏は申し分ない抜群の演奏です。オーケストラのほうが難しいかもしれません。


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