
シベリウス/ヴァイオリン協奏曲の演奏
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CD(DGG UCCG-51069)
1.シェーンベルク/ヴァイオリン協奏曲Op36
2.シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op47
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
エサ・ペッカ・サロネン指揮
スウェーデン放送交響楽団
録音 2007年9月(1)
2007年3月(2)
スウェーデン放送/ベルワルドホール
ヒラリー・ハーンはアメリカのヴァイオリニスト、レパートリーの広い演奏家です。シェーンベルクとシベリウスは同じ時代を生きながら全く異なる音楽技法を使いました。
シェーンベルクのヴァイオリン協奏曲はアメリカに渡ってからの作品でした(1934〜36年の作品)。12音技法による作品です。調性のない作品とはいえ和声はしっかりしたものです。3つの楽章で構成され、第1楽章「ポコ・アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・グラチオーソ」、第3楽章「アレグロ」となっています。ヒラリー・ハーンが研究を重ねたうえで演奏したもので、作曲家でもあるサロネンの引き出すシェーンベルクの響きとヒラリー・ハーンのヴァイオリンが織りなす演奏は難解な作品には聞こえてきません。録音の少ない作品だけにこの録音は貴重です。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲はくシベリウスが得意なサロネンとの共演で注目したい演奏です。ヒラリー・ハーンが16歳の時に演奏を始めていましたが録音は初めてでした。第1楽章は冒頭から美しい響きのヴァイオリンで緊張感があります。雄大なオーケストラの響きはサロネンの腕の見せ所です。オーケストラの勢いのある演奏もまた素晴らしい。カデンツァは力強いながらも魂のこめられた演奏です。このカデンツァに対する思い入れが感じられます。後半の演奏もまた厚い響きで、気迫に満ちた演奏が聴かれます。第2楽章のアダージョ・ディ・モルトは抒情的な主題がオーケストラで歌われ、やがてヴァイオリンの主題が奏でられます。そして劇的な響きの中間部があります。ヴァイオリンとオーケストラが力強く響きます。第3楽章は弾むようなオーケストラとヴァイオリンが力強く響きます。またヴァイオリンは重音の響きが素晴らしい。オーケストラはシベリウスの雄大な響きを十分に出しています。後半はヒラリー・ハーンのヴァイオリンがますます緊張感のあるものになってきます。コーダは圧倒的な演奏でした。 |
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