ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

イザベル・ファウスト(2010)
CD(harmonia mundi HMC902075)

1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
      (カデンツァ:ブゾーニ)
2.ブラームス/弦楽六重奏曲第2番ト長調Op36

  イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)(1&2)
  ダニエル・ハーディング指揮
   マーラー室内管弦楽団(1)
  ユリア=マリア・クレッツ(ヴァイオリン)(2)
  シュテファン・フェーラント(ヴィオラ)(2)
  パウリーネ・ザクセ(ヴィオラ)(2)
  クリストフ・リヒター(チェロ)(2)
  シェニア・ヤンコヴィチ(チェロ)(2)
  録音 2010年2月(1)
      2010年9月(2)

 イザベル・ファウストは1972年ドイツ生まれのヴァイオリニストです。このヴァイオリンは非常に美しい音色です。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調は大変美しいヴァイオリンが流れます。力強さよりもく美しさを前面に出した演奏といえます。カデンツァはベートーヴェンの時同様にティンパニの入るブゾーニ作のカデンツァを弾いています。これは初めて聴くカデンツァでびっくりでした。後半にオーケストラが入ってそのままコーダに入ります。第2楽章ではオーボエの主題の美しさも聴きどころでホルンもきれいです。ヴァイオリンとホルンの対話もきれいです。第3楽章は速めのテンポで進みます。ここでは力強いヴァイオリンが響きます。素晴らしい演奏のブラームスです。
 弦楽六重奏曲第2番ト長調は1865年ブラームス32歳の頃に書かれています。ヴァイオリン、ヴィオラとチェロが2つずつの六重奏は低音に厚みがありますので大きな音楽になります。4つの楽章で構成されており、第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「スケルツォ」、第3楽章「ポコ・アダージョ」、第4楽章「ポコ・アレグロ」となっており、「スケルツォ」と第4楽章の緊張感は素晴らしい。


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