ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

エディト・パイネマン(1968)
CD(ATS ATS966-2)

ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
 (カデンツァ:ヨアヒム)

 エディト・パイネマン(ヴァイオリン)
 ジョージ・セル指揮
  クリーヴランド管弦楽団
  録音 1968年7月27日ライヴ
  カヤホガ・フォールズ(ブロッサム音楽祭)

 エディト・パイネマン(1937〜2023)はドイツの女流ヴァイオリニスト。1956年のミュンヘン国際コンクールで入賞しています。この演奏は1968年のブロッサム音楽祭でジョージ・セルの指揮でクリーヴランド管弦楽団との共演でした。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲はオーケストラの大変きれいな響きで始まります。パイネマンのヴァイオリンは透明で力強い響きの素晴らしい演奏です。展開部の盛り上がりは大変良い響きです。木管やホルンも良い響きです。カデンツァはヨアヒムのもので、大変良い響きで素晴らしい演奏です。コーダのヴァイオリンとオーケストラの掛け合いは見事な演奏です。演奏が終わると大きな拍手がありました。
 第2楽章はオーボエのソロ、そしてビヴラートがかかるヴァイオリンとホルンの対話が大変感動的です。パイネマンはこの第2楽章には見事なヴァイオリンのすすり泣きのような響きがあります。この楽章は本当に美しい楽章です。ホルンも良い響きです。
 第3楽章は緊張感のあるヴァイオリンと重厚なオーケストラの響きがこれも素晴らしい演奏です。ソロが引き立つジョージ・セルの指揮もまた素晴らしいの一言です。後半も素晴らしい演奏です。拍手大喝采です。
 2023年に亡くなったパイネマンの追悼盤として発売された名演です。


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