「春の祭典」の演奏

フェレンツ・フリッチャイ/RIAS交響楽団(1954)

CD1(DGG POCG−3091)
CD2(DGG PROC−1269)

ストラヴィンスキー/バレエ音楽集
1.バレエ音楽「春の祭典」(1947年版)
2.バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)

 フェレンツ・フリッチャイ指揮
  RIAS交響楽団
 録音 1954年3月(1)
     1953年4月(2)
      モノラル録音

  フェレンツ・フリッチャイがRIAS交響楽団を指揮したストラヴィンスキーです。
 「春の祭典」は序奏のファゴットからコール・アングレの木管のバランスがきれいです。「春のきざし」は弦楽の緊張感のあるリズム、そしてパーカッションの迫力ある響き、ホルンのソロもきれいです。「誘拐」も迫力のある響き、ホルンの強奏、パーカッションの大音量は凄いです。弦楽の響きも素晴らしいです。「春のロンド」は弦の厚い響き、木管とホルンの響きそしてタムタムの大音響は聞きものです。金管の叫びも凄いです。「敵対する町の遊び」は勢いがあり、迫力があります。金管とティンパニがよい響きです。「賢者の行進」では大迫力の演奏が聴かれます。「大地の踊り」は凄まじいまでの迫力と緊張感があります。パーカッションの活躍は素晴らしいです。
 第2部は序奏から厚い響きが素晴らしい。「乙女の神秘的な踊り」はアルトフルートとホルンがよい響きです。「いけにえの賛美」は直前の和音から速いテンポで凄い演奏です。タムタムをこする音が鮮やかに響きます。金管とパーカッションの迫力は凄いです。「祖先の呼び出し」のティンパニは強烈な大音響です。大太鼓のクレッシェンドも大迫力です。「祖先の儀式」のコール・アングレは良い響きで、ホルンの強奏はパーカッション共々迫力満点です。バストランペットもよく響きます。「いけにえの踊り」はパーカッションの迫力ある演奏、ここでもタムタムをこする音が鮮やかです。またリズムの交錯の素晴らしいこと、緊張感のある演奏、大太鼓の響きが凄い。最後は2打で終わります。これは素晴らしい演奏です。
 バレエ音楽「ペトルーシュカ」は「謝肉祭の日」冒頭からフルートの鮮やかな演奏が素晴らしい。弦楽の厚みのある演奏と金管の響き、これも素晴らしいです。演奏に勢いがあり、緊張感もあります。最後のフルート・ソロが素晴らしい響きです。「ロシアの踊り」ではピアノが聞こえてきます。ここでもフルートがきれいに響きます。「ペトルーシュカの部屋」のピアノが大変素晴らしい演奏です。ピアノに乗ったフルートもきれいです。「ムーア人の部屋」のトランペット・ソロは素晴らしい演奏で、良い響きを出しています。続く「ワルツ」のファゴット、フルート、トランペットの掛け合いは素晴らしい演奏です。「謝肉祭の市」は勢いのある演奏で良い響きです。パーカッションの響きが素晴らしいです。「乳母の踊り」ではホルンが良い響きです。「熊を連れた農夫の踊り」はテューバとクラリネットの対話がよい響きです。この「ペトルーシュカ」も素晴らしい演奏です。絶賛したいと思います。


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