「春の祭典」の演奏

オトマール・スウィトナー/ドレスデン・シュターツカペレ(1962)
CD(BERLIN Clasics BC 3035-2)

ストラヴィンスキー/管弦楽作品集
1.バレエ音楽「春の祭典」
2.バレエ音楽「カルタ遊び」

 オトマール・スウィトナー指揮
  ドレスデン・シュターツカペレ(1)
 ヘルベルト・ケーゲル指揮
  ライプツィヒ放送交響楽団(2)
 録音 1962年(1)
     1973年(2)

 スウィトナーがドレスデン・シュターツカペレを指揮した「春の祭典」です。
 「春の祭典」は冒頭のファゴットのソロがゆったりと大変鮮明に響きます。続く木管楽器の響きの良さもいいものです。大変素晴らしいものです。「春のきざし」は弦楽が厚みのある良い響きを出しています。パーカッションの響きも聴きものです。ホルン・ソロが大変きれいな響きで聞かれます。「誘拐」のパーカッションの響きは抜群、金管とホルンの強奏もよい響きです。「春のロンド」では弦楽の厚み、タムタムと大太鼓の迫力が素晴らしい。金管の迫力ある響きも抜群。「敵対する町の遊び」は勢いがあり、金管の迫力ある演奏も凄いです。「賢者の行進」は素晴らしい演奏です。「大地の踊り」はそのスピード感と大太鼓、ティンパニなどパーカッションの圧倒的な迫力には驚きます。
 第2部の序奏はよい響きで緊張感を感じます。メリハリがあります。「乙女の神秘的な踊り」で聞かれるアルトフルートとホルンは大変きれいな響きです。「いけにえの賛美」の前の和音は少し間をおいて大迫力で、「いけにえの賛美」もまた凄いです。管楽器とパーカッションの迫力が素晴らしい。大太鼓の響きには圧倒されるようです。凄いです。「祖先の呼び出し」はティンパニの強打とバスドラムのクレッシェンドが凄いです。驚きの迫力です。「祖先の儀式」でのホルンの強奏は見事な響きと弦楽の厚み、パーカッションも素晴らしい。「いけにえの踊り」の圧倒的な演奏、ティンパニが凄いです。後半の緊張感が素晴らしい。金管と大太鼓などパーカッションの響きが厚いです。最後はピカドンの二度打ちで感激でした。これはクリアな録音で、大変素晴らしい演奏です。感動でした。

 バレエ音楽「カルタ遊び」(1936年の作品)はケーゲルの指揮です。作品は3つの部分(ラウンド)に分かれています。トランプ模様の衣装で踊るそうですが、この作品は明るく、ストラヴィンスキーの作品としては美しい響きの作品と言えます。演奏も大変整然としたもので、オーケストラのバランスも良く、作品の美しさを教えてくれる素晴らしい演奏です。


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