「春の祭典」の演奏

イーゴリ・マルケヴィッチ/ロンドン交響楽団(1962)
CD(BBC BBCL 4053−2)

 マルケヴィッチ/エジンバラ音楽祭ライヴ
1.チャイコフスキー/幻想曲
          「フランチェスカ・ダ・リミニ」
2.ムソルグスキー/6つの歌
3.ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
   ガリーナ・ヴィシネフスカヤ(ソプラノ)(2)
   イーゴリ・マルケヴィッチ指揮
      ロンドン交響楽団
    録音 1962年8月26日
       エジンバラ音楽祭ライヴ

 マルケヴィッチがエジンバラ音楽祭に出演したときの貴重なライヴです。ロンドン交響楽団を指揮してロシア音楽のプログラムでした。冒頭の「フランチェスカ・ダ・リミニ」は迫力あふれる演奏です。ムソルグスキーの6つの歌曲を歌うヴィシネフスカヤはロストロポーヴィチ夫人として有名ですが、ソプラノ歌手としても素晴らしい歌唱力をもつ名歌手です。
  「春の祭典」はマルケヴィッチの鮮やかな指揮ぶりと音づくりが聞き物です。タックウェルのホルンも聞き逃せないでしょう。モントゥー常任時代のロンドン交響楽団の最高のアンサンブルをかいま見るようです。第1部「誘拐」「春のロンド」のど迫力は抜群です。文句なしのパーカッションです。「賢者の踊り」の迫力には圧倒されます。第2部「いけにえの賛美」直前の緊張感と和音の強打、「いけにえの賛美」の打楽器の強打とこの曲のききどころは文句無しの名演です。そして「祖先の呼び出し」直前のルフトパウゼ(3秒の間)とゆったりと「ドコドコン」と叩くティンパニは圧倒的です。「いけにえの踊り」からの迫力は爽快です。マルケヴィッチの圧倒的なライヴは感動します。


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