「春の祭典」の演奏

ロリン・マゼール/フランス国立管弦楽団(1980)
CDーR(Lanne LHC−7131)

1.ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
2.チャイコフスキー/ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op23

  オラシオ・グティエレス(ピアノ)(2)
  ロリン・マゼール指揮
   フランス国立管弦楽団
   録音 1980年7月31日
    ザルツブルク音楽祭ライヴ

 マゼールは2ヶ月前の5月14日にクリーヴランド管弦楽団と春の祭典」を録音したばかりでした。フランス国立管弦楽団とは当時首席客演指揮者として何度も指揮台に立っていました。
 この「春の祭典」は大変興味深いです。冒頭のファゴットは特に違いは感じられませんが、「誘拐」あたりからマゼールの棒が冴えてきます。圧巻は「春のロンド」でタムタムが豪快に響くところでテンポを落としてきます。この演奏効果は抜群です。「大地の踊り」の圧倒的な響きも背筋が寒くなりそうです。第2部では「いけにえの賛美」直前の和音をここでもゆったりと演奏しています。その演奏効果は抜群で、「いけにえの賛美」の凄さが一層引き立っています。この「いけにえの賛美」のリズムの凄さは胸が熱くなります。凄いとしかいいようがありません。「祖先の呼び出し」のティンパニの迫力も凄いです。なお、このCDーRでは「春の祭典」が1トラックになっています。
 チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番はグティエレスがピアノを弾いています。グティエレスはアメリカのピアニストで1970年のチャイコフスキー国際コンクールで2位受賞しています。マゼールはギレリスやアシュケナージとこのピアノ協奏曲第1番を録音していした。グティエレスの演奏は表情豊かで素晴らしい演奏です。


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