ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

アドルフ・ブッシュ(1943)
CD(MUSIC&ARTS CD−1107)

1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
          (カデンツァ:ブッシュ)
2.   〃 /クラリネット五重奏曲ロ短調Op115

  アドルフ・ブッシュ(ヴァイオリン)
  ウィリアム・スタインバーグ指揮
   ニューヨーク・フィルハーモニック(1)
  レジナルド・ケル(クラリネット)(2)
   ブッシュ四重奏団(2)
   録音 1943年7月18日ライヴ(1)
       1948年12月19日ライヴ(2)

 アドルフ・ブッシュのベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲はLPで発売されていましたが、ブラームスはこのアルバムが初発売でした。録音状態は比較的良いほうです。ブッシュの演奏はこの時代の演奏としてはポルタメントの少ないようですが、きわめて正確な音程とボウイングの力強い演奏です。なんといっても自作のカデンツァの素晴らしさは特筆すべきでしょう。当時ほとんどのソリストが自分のカデンツァを演奏していましたが、このカデンツァを聴くのも楽しみです。各楽章の終わりに拍手が入ります。第2楽章のヴァイオリンとホルンの対話は大変きれいでした。
 レジナルド・ケルのブラームス/五重奏曲は同じブッシュ四重奏団と1937年の録音がありますが、このライヴは1948年の演奏でレジナルド・ケルのあまく豊かな響きのクラリネットが全曲にわたり聴かれます。アダージョの美しい演奏は素晴らしく録音の古さを感じさせません。


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