ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ジネット・ヌヴー(1946)





CD1(EMI CDH-7610112)
CD2(OPUS蔵 OPK2064)
CD3(DUTTON CDBP9710)
CD4(GRAND SLAM GS-2162)
CD5(WANER WPCS-50359)
CD6(INTESENSE 600057)

CD1、CD4&CD5
1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:ヨアヒム)
   21:17/9:00/7:37(計37分54秒)
2.シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op46
   ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
   イザイ・ドブロエン指揮(1)
   ワルター・ジュスキント指揮(2)
     フィルハーモニア管弦楽団(1&2)
   1946年8月16〜18日録音(1)
   1945年11月21日録音(2)

CD2 ヌヴー/ヴァイオリン協奏曲名演集
1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:ヨアヒム)
   21:17/9:01/7:38(計37分56秒)
2.シベリウス/ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op46
3.ラヴェル/ハバネラ形式の小品
4.スカラテスク/バガテル
   ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
   イザイ・ドブロエン指揮(1)
   ワルター・ジュスキント指揮(2)
     フィルハーモニア管弦楽団(1&2)
   ジャン・ヌヴー(ピアノ)(3&4)
   1946年8月16〜18日録音(1)
   1945年11月21日録音(2)
   1946年8月録音(3&4)

CD3 ヌヴー/ヴァイオリン協奏曲名演集
1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:ヨアヒム)
   21:22/9:04/7:39(計38分05秒)
2.スーク/4つの小品Op17
3.ショパン/夜想曲第20番嬰ハ短調(ロディノフ編)
4.ラベル/ツィガーヌ
5.ファリャ/スペイン舞曲(クライスラー編)
6.ディニーク/ホラ・スタッカート(ハイフェッツ編)
   ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
   イザイ・ドブロエン指揮(1)
    フィルハーモニア管弦楽団(1)
   ジャン・ヌヴー(ピアノ)(2〜6)
   1946年8月16〜18日録音(1)
   1946年8月14日録音(2)
   1946年3月26日録音(3&4)
   1946年8月12日録音(5)
   1946年8月13日録音(6)

 ジネット・ヌヴー(1919年8月11日パリ生まれ、1949年10月27日没)は7歳の時にブルッフの協奏曲でパリ・デビュー、エネスコやカール・フレッシュに師事しました。15歳のときにヴィエニャフスキコンクールで優勝。そのときの2位がダヴィド・オイストラフでしたからすでに完成されたヴァイオリニストになっていました。戦後になって1945年にロンドンデビューしてからの評判は凄かったようです。4年後に飛行機事故に遭うまで駆け抜けるような生涯を送ったものと思われます。
 ブラームスの協奏曲はいくつか録音が録音が残っており、この録音は唯一のスタジオ録音です。力強いボーイングは男勝りといえるような響きを出しています。モノラル録音しか残っていないのでこのきれいなSP録音は大変貴重です。CD化されて美しい音が再現されています。ヨアヒムのカデンツァが素晴らしいです。
 第2楽章ではデニス・ブレインのホルンとのからみがあり夭折の天才同士の共演になっています。すすりなくようなヴァイオリンがたまりません。第3楽章の力強い演奏も素晴らしく改めてヌヴーというヴァイオリニストの演奏に聞き惚れてしまいました。
 シベリウスの協奏曲は伝説的な名演でした。LP時代においてはそれほど多くはなかったシベリウスの協奏曲の録音の中にあってひときは輝く存在でした。第1楽章の重音奏法の鮮やかさに驚きます。これもSP録音ですがCD化されてその鮮やかなテクニックがよくわかります。
 CD2はオーパス蔵が満を持して復刻したもので、CD1よりも抜けがよく研ぎ澄まされた音が響いてきます。ブラームス、シベリウス共に素晴らしい復刻です。名盤の演奏がますます生き生きとした音で蘇っています。弟ジャン・ヌヴーの伴奏の2つの小品も完璧です。EMIの復刻よりもきれいです。CD3はCD1の音質に近いです。CD4は2トラ38テープからの復刻で音質良好です。CD5は2005年リマスター2012年発売のWaner盤ですが音の抜けが少しあまいです。CD6はスタジオ録音の4枚セットです。ブラームスとシベリウスの2曲も含まれています。音質はWaner盤よりも抜けがよい徳用盤です。


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