ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ジネット・ヌヴー(1948.4.25)



CD1(TAHRA TAH355/357)
CD2(Disques Refrain DR-910112-2)
CD3(SWR SWR19018CD)2枚組
CD4(TAHRA SACD Tah731)

CD1
1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
2.   〃    /ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
3.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
    (カデンツァ:ヨアヒム)
  22:14/9:28/8:15(計39分57秒)
4.ブラームス/ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調
                       Op108
  ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)(1〜4)
ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送交響楽団(1)
 ウィレム・ファン・オッテルロー指揮
    オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(2)
  ロジェ・デゾルミエール指揮
     フランス国立放送管弦楽団(3)
   ジャン・ヌヴー(ピアノ)(4)
   1949年9月25日録音(1)
   1949年5月1日録音(2)
   1948年4月25日ライヴ録音(3)
   1949年9月21日ライヴ録音(3)

CD2&CD4
ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
    (カデンツァ:ヨアヒム)
  22:04/9:29/8:21(計39分54秒)
  ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
  ロジェ・デゾルミエール指揮
     フランス国立放送管弦楽団
   1948年4月25日ライヴ録音
CD3
1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
    (カデンツァ:ヨアヒム)
  22:14/9:28/8:15(計39分57秒)
2.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61

  ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
 ロジェ・デゾルミエール指揮
     フランス国立放送管弦楽団(1)
ハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送交響楽団(2)
   1948年4月25日ライヴ録音(1)
   1949年9月25日録音(2)

 ブラームスのヴァイオリン協奏曲はヌヴーがデゾルミエール率いるフランス国立放送とドイツに演奏旅行したときの録音。バーデンバーデンの演奏会でした。第1楽章はオーケストラに支えられながら良い響きを出しています。ニューリマスターで大変良い響きになりました。力強いヴァイオリンが聞こえます。展開部の演奏も弦が切れんばかりの力強い演奏です。カデンツァは気迫に満ちた力強い演奏です。重音の響きが素晴らしい。そして表現力の豊かさにも驚きます。第2楽章では管楽器との対話がきれいです。フランスのホルンでもこの演奏ではビヴラートはかけていませんがヴァイオリンとの対話がきれいです。ヌヴーは時にはポルタメントを使いながら抒情的に歌っています。さすがにヌヴーの演奏は素晴らしい。泣かせてくれます。第3楽章は力の入る演奏です。オーケストラと共に圧倒的な演奏を聴かせてくれます。ヌヴーのブラームスはどれを聴いても凄い演奏です。
 CD3のベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲はハンス・ロスバウト指揮南西ドイツ放送交響楽団との共演です。演奏は絶品そのもの、ヌヴー事故死の1ヶ月前のものです。第1楽章の気迫に満ちた演奏は鬼気迫るものさえ感じられます。ヴァイオリンの厚い響きは男性のような力強さがあります。カデンツァの気迫に満ちた演奏も凄いです。重音の響きの素晴らしさは絶品です。第2楽章は繊細なヴァイオリンですすりなくようなボウイングには感動です。終結のカデンツァではアドリブがあります。第3楽章は大変美しい響きのヴァイオリンです。ここでも厚い響きの演奏が素晴らしいものです。カデンツァはここでも力強い演奏で、聴けば聴くほど引き込まれてしまいます。
 なおCD1は南西ドイツ放送のマスターからのCD化であり十分に聞けますが、CD2はノイズがあり、ひずみが大きく音がつぶれてしまい全曲通して聴くのには向きません。CD3は2016年の発売で音質良好、CD4は2012年発売のSACDです。音質はよくなりました。


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