ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

クリスチャン・フェラス(1954)
CD(LONDON POCL−3917)

1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
    (カデンツァ:クライスラー)
2.モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番
                ト長調K216
   クリスチャン・フェラス(ヴァイオリン)
   カール・シューリヒト指揮
    ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1)
   カール・ミュンヒンガー指揮
    シュトゥットガルト室内管弦楽団
   1954年4月10〜20日録音(1)
   1954年10月日録音(2)

 フェラスが21歳のときの録音です。フェラスはカラヤンに認められて三大協奏曲とシベリウスを録音しましたが、むしろカラヤン以外との共演のほうが個性を発揮した演奏になっています。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲は美しい響きで、レガート、ポルタメントを使いながら独自のブラームスを作り上げています。カデンツァはクライスラーのものを常に弾いていました。第2楽章でウィーン・フィルの木管の名手たち(カメシュ、ウラッハ)とのかけあいも聞き物、第3楽章冒頭のレガート、ポルタメントは1966年ライヴでも聴かれますが、この若いときから変わらぬスタイルだったことに驚きました。
 モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番ではオーケストラとホールの違いがまた響きの違いとなっており大変興味深いです。音質はこちらの方がきれいです。ミュンヒンガーのモーツァルトは申し分のない響きです。あたたかいレガート奏法が素晴らしい。


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