ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ダヴィッド・オイストラフ(1961.5.31)
CD(SUPRAPHON COCO-80771〜73)3枚組

オイストラフ・イン・プラハ
1.ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調
2.バルトーク/ルーマニア民俗舞曲(セーケイ編)
3.シマノフスキ/アレトゥーザの泉
4.コダーイ/カールローのカップルの踊り
5.ヴラディゲロフ/「ブルガリア」組曲より「歌」
6.プロコフィエフ/行進曲(ハイフェッツ編)
7.スーク/愛の歌Op7−1(コチアン編)
8.ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための
         二重協奏曲イ短調長調Op102
9.ショスタコーヴィチ/ピアノ三重奏曲
              第2番Op67
10.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:ヨアヒム)
   21:34/9:06/7:50(計38分30秒)
11.モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番
                ト長調K216
12.ベートーヴェン/ロマンス第2番ヘ長調Op50

  ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)
  ミロシュ・サードロ(チェロ)(8&9)
  ウラディミール・ヤンポリスキー(ピアノ)(1〜7)
  ドミトリ・ショスタコーヴィチ(ピアノ)(9)
  カレル・アンチェル指揮(8、11&12)
  アントニオ・ペドロッティ指揮(10)
  プラハ放送交響楽団(8)
   チェコ・フィルハーモニー管弦楽団(10〜12)
   1954年録音(1)
   1954年4月26日録音(2〜7)
   1950年4月27日録音(8)
   1947年5月26日録音(9)
   1961年5月31日ライヴ録音(10)
   1954年録音(11&12)

 このアルバムはオイストラフがプラハで録音した貴重なアルバムです。ブラームスのヴァイオリン協奏曲は「プラハの春」でのライヴ録音で、他はスタジオ録音です。全てモノラル録音。
 ヤンポリスキーとの小品はEMIにも録音がありました。ブラームスのダブルコンチェルトは前日の1950年4月26日に演奏会が行われ、オイストラフの希望でミロシュ・サードロがチェロ独奏に選ばれていました。この録音は翌日に行われました。また1954年に再度プラハを訪れてモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番とベートーヴェンのロマンスを録音しています。
 ショスタコーヴィチのピアノ・トリオはショスタコーヴィチとサードロのチェロとのトリオで大変貴重なSP録音。
 ブラームスのヴァイオリン協奏曲は1961年の「プラハの春」のときのライヴです。アンチェル/チェコ・フィルとの共演でした。当時のチェコ・フィルの響きがきれいに録音されています。オイストラフのなんとも繊細で豊かな音楽が流れます。何度聞いてもこのオイストラフのスタイルは同じです。これほど安心して聞かれる演奏もないのでは。第2楽章の管楽器とヴァイオリンの対話の美しさがたまりません。ボヘミアのホルンが大変きれいです。第3楽章の白熱した演奏もまた素晴らしく、ここにもオイストラフの名演奏があります。


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