惑星の演奏

ズビン・メータ/ロスアンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団(1971)

LP(LONDON SLA-1031)
CD(DECCA UCCD−7016)

1.ホルスト/組曲「惑星」Op32
  1)火星(7:08) 2)金星(8:00)
  3)水星(3:46) 4)木星(7:47)
  5)土星(9:50) 6)天王星(5:36)
  7)海王星(6:54)
2.J・ウィリアムズ/「スターウォーズ」組曲

  ズビン・メータ指揮
  ロスアンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
  ロスアンゼルス・マスターコラール(海王星)
  録音 1971年4月(1)
      1977年12月(2)

 メータがロスアンゼルス・フィルハーモニーを指揮した「惑星」です。LPは「惑星」のみです。
 「火星」は速いテンポで迫力のある演奏です。そして管楽器、打楽器の音の渦になってきます。オーケストラが一体化したような迫力のある音です。テナーチューバが大きく響きますとクライマックスになります。後半のテューバのバリバリ響く音が凄いです。コーダの盛りあがりは素晴らしい。興奮させる「火星」です。
 「金星」はやや速めのアダージョです。ホルンのソロはきれいです。管楽器と打楽器が美しい響きです。そして弦楽の美しい主題が夜明けの日の出のように歌います。速めの演奏ながらも弦楽の美しさは素晴らしいものです。後半チェロのソロが入るとハープ、チェレスタが加わって神秘的な響きになります。
 「水星」は管楽器と弦楽器の響きが素晴らしい。ハープ、パーカッションの透明感のある響きがさわやかです。そして流麗な弦楽と金管の響きの良さ、いうことありません。
 「木星」は快適なテンポで始まります。冒頭から迫力のある演奏、ホルンが素晴らしい。第2主題の勢いのある演奏は素晴らしい。第3主題のホルンは厚い響きでその迫力に圧倒されます。アンダンテのジュピターのテーマはホルンと弦楽のユニゾーンの厚い響きが素晴らしい。雄大な音楽になっています。再現部も勢いにのった迫力のある演奏でした。
 「土星」は序奏の弦のクレッシェンドが実にきれいです。そして管楽器に受け継がれていきます。管楽器の響き、トロンボーンの温かい響きがきれいです。中間部のクライマックスも圧倒的で鐘の音が大きく響きます。後半はだんだん遠くなっていくように聞こえます。壮大な音楽です。
 「天王星では冒頭の金管の和音と続くティンパニの強打が素晴らしい。第1主題の鮮やかな演奏、管楽器による迫力の演奏も見事です。第2主題の厚い響き、テューバの音も迫力があります。後半ではパ−カッションやシロフォンがよく響いています。圧倒的な演奏です。
 「海王星」は神秘的な音楽の表現が見事です。フルート、弦楽、ハープとチェレスタが美しいです。後半から聞かれるクラリネットの主題が女声合唱にのってきれいに響きます。弦楽は美しく、女声合唱は透明感のある歌声が美しいです。間奏のチェレスタが素晴らしい響きです。そして果てしないディミヌエンドで静かに消えていくように終わります。
 ジョン・ウィリアムズの映画「スターウォーズ」からの組曲は第1曲「メイン・タイトル」、第2曲「王女レイアのテーマ」、第3曲「リトル・ピープルと酒場のバンド」、第4曲「戦い」、第5曲「王座の間とエンド・タイトル」の5曲で構成されています。映画音楽の迫力あるオーケストラが聴かれます。


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