ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

フランコ・グッリ(1958)
CD(ACCORD 476 8964)

フランコ・グッリ/ヴァイオリン協奏曲集
 1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
   (カデンツァ/クライスラー)
 2.メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op64
   フランコ・グッリ(ヴァイオリン)
   ルドルフ・アルベルト指揮
     ラムルー管弦楽団(1)
   エットーレ・グラシス指揮
     フェニーチェ劇場管弦楽団(2)
    録音 1958年5月12日(1
        1959年3月15日(2)

  20世紀イタリアの代表的ヴァイオリニストフランコ・グッリのベートーヴェンとメンデルスゾーンです。
  ベートーヴェンの協奏曲は明るく美しい響きのヴァイオリンで力みのない素晴らしい演奏です。カデンツァはクライスラーのもので良い響きです。第2楽章のソロが入る時にホルンが誘いますがそのホルンはフランスの明るい響きのホルンでなんともいえません、第3楽章のロンドはオーケストラの荘重な響きとヴァイオリンの美音が素晴らしいものです。
  メンデルスゾーンの協奏曲はイタリアのオーケストラとの共演で、こちらは1年の違いながら音質はよくてヴァイオリンの艶のある響きがあります。メンデルスゾーンの協奏曲は録音があまりにも多いので馴染みが深い作品です。グッリのヴァイオリンは表情付けが上手くてまさに歌いながらの演奏です。ロマン派作品は歌が多いのでグッリのように歌う演奏は少なくありませんが、この演奏は爽やかな感動があります。第2楽章が終わってアタッカで第3楽章に入らずに間を置くのは珍しいです。第3楽章も序奏のあとに間を置いています。 


トップへ
戻る
前へ
次へ