「春の祭典」の演奏

エリアフ・インバル/フィルハーモニア管弦楽団(1989)
CD(TELDEC 2292-44938-2)

ストラヴィンスキー/管弦楽作品集
1.バレエ音楽「春の祭典」(1947年版)
2.4つのエチュード
3.ロシア風スケルツォ(オーケストラ版)

  エリアフ・インバル指揮
   フィルハーモニア管弦楽団
  録音 1989年11月(1)
      1989年8月(2&3) 
     アビーロード・スタジオ

 エリアフ・インバルがフィルハーモニア管弦楽団を振ってストラヴィンスキーの三大バレエ音楽を録音した中の1枚です。
 「春の祭典」は第1部の序奏では大地の目覚めを表すようなファゴットの響きが大変チャーミングです。「春の兆し」では弦のリズムの刻みに勢いを感じます。そして金管と打楽器の強烈な響きが凄いです。「誘拐」の打楽器の強打、ホルンの強奏とここはさすがにフィルハーモニア文句なしの演奏です。「春のロンド」においてはパーカッションの豪快な響きが凄いです。「賢者の行列」のギロははっきり聞こえていました。「大地の踊り」の気迫に満ちた演奏はさすがに素晴らしい。
 第2部では「いけにえの踊り」の直前から大きな和音、そして迫力満点の演奏はパーカッションの凄まじいまでの強打があります。「祖先の呼び出し」の打楽器の強打には圧倒されます。「祖先の儀式」のホルンの強奏「いけにえの踊り〜選ばれた乙女」はパーカッションのうまさ、鮮やかなタムタム、管楽器の圧倒的な響きとこの正統派の演奏には感動しきりでした。
 「4つのエチュード」は1928年の作品で「踊り」「風変わり」「讃歌」「マドリード」の4つの小品で構成されています。「ロシア風スケルツォ」はジャズバンドのための作品でしたが、1944年にオーケストラ用に編曲されました。


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