
惑星の演奏
サー・サイモン・ラトル/フィルハーモニア管弦楽団(1980) |
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LP(EMI EAC−90075)
CD(EMI CC30−9091)
ホルスト/組曲「惑星」Op32
1.火星(7:05) 2.金星(8:48)
3.水星(3:55) 4.木星(8:01)
5.土星(9:33) 6.天王星(6:00)
7.海王星(7:14)
サー・サイモン・ラトル指揮
フィルハーモニア管弦楽団
アンブロジアン合唱団(7)
録音 1980年12月29日&30日
これはラトルのデビュー録音でした。勿論最初の発売はLPです。26歳のラットルの強烈なデビューレコードでした。(録音時は25歳)
演奏は火星では速いテンポで聴く者を圧倒します。金星では逆にテンポを遅くしてアダージョの美しさをたっぷりと聞かせています。ホルンのソロは透明で静かです。水星は管楽器と弦楽器のバランスが見事です。
木星はやや遅めのテンポで始まります。第2主題の前の間の取り方は絶妙です。第3主題のホルンもゆったりと歌わせています。このあたりはボールトにそっくりです。アンダンテのジュピターのテーマは淡々と歌っています。再現部も見事な演奏でした。
土星は冒頭の弦のクレッシェンドが実にきれいです。中間部のクライマックスも見事ですが、鐘の音はオーケストラの中に埋もれてしまいあまり聞こえません。
天王星では冒頭の金管の和音と続くティンパニの強打がポイントですが、これはよく響いていました。管楽器による第3主題は見事です。後半ではシロフォンがよく響いています。
海王星は神秘的な音楽の表現が見事です。チェレスタが美しいです。後半から聞かれるクラリネットの主題がホルンの和音と溶け合ってしまったのが惜しいです。アンブロジアンの女声合唱はさすがに美しいです。この果てしないディミヌエンドはほんとに消えゆくように録音されています。
聞き終えてみると若いラトルは将来が楽しみでしたが、まさかベルリン・フィルの常任になるとは思いもしませんでした。 |
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