惑星の演奏

森 正/東京都交響楽団(1982)
CD(Tobu Recordings TBRCD0155-2)

1.ホルスト/組曲「惑星」Op.32
  火星(6:48)金星(8:46)
  水星(4:06)木星(7:42)
  土星(9:20)天王星(5:45)
  海王星(7:11)
2.モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
3.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番変ホ長調K.447

 森 正指揮
  東京都交響楽団
  日本合唱協会(女声合唱)(海王星)
 笠松 長久(ホルン)(3)
 録音 1982年8月5日
  東京、新宿文化センター・ライヴ

 森 正指揮の東京都交響楽団によるホルストの組曲「惑星」とモーツァルトの作品です。
 ホルストの組曲「惑星」の「火星」は程よいテンポの演奏で大変緻密な演奏で、オーケストラの素晴らしさを感じさせる演奏です。金管とティンパニの迫力は抜群です。弦と管が作り出す火星の響きは見事な演奏です。
 「金星」はきれいなアダージョです。冒頭のホルン・ソロは大変きれいです。弦楽の響き、ヴァイオリン・ソロとハープの響き、ホルンと木管の響きもきれいです。チェロのソロもよい響きです。後半の弦楽の美しさも素晴らしいです。
 「水星」はスケルツォです。音楽の流れによどみはなく実に流麗な演奏です。パーカッションがよい響きです。ホルンもよい響きです。チェレスタもきれいです。見事な演奏です。
 「木星」は冒頭からよい響きです。ホルンの主題もよい響きです。第2主題も素晴らしい演奏です。テューバがよい響きです。第3主題のホルンの響きの美しさは素晴らしいです。中間部のジュピターの主題は優雅に美しく、ホルンと弦楽の融合が素晴らしいです。再現部のホルンの響きや、第2主題も素晴らしい響きです。終結部の響きも素晴らしいです。
 「土星」の序奏は低弦の響き、ヴァイオリンとヴィオラの透明感のある響きが素晴らしいです。トロンボーンはよい響きです。中間部のクライマックスでは鐘をきれいに響かせていて迫力はあります。後半も素晴らしい演奏です。
 「天王星」は冒頭金管の和音とティンパニの強打が見事です。管楽器と弦楽器の流れが素晴らしい演奏です。テューバはよい響きです。ホルンと弦楽の主題も美しさも見事です。ティンパニもよい響きです。
 「海王星」は大変静かに始まり、フルートの神秘的な響きが美しいです。木管楽器のアンサンブル、ハープとチェレスタの響きがきれいです。クラリネットの主題もきれいです。女声ヴォカリーズの美しい響きは素晴らしいです。消え行く美しさがあります。拍手喝采です。
 モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲は名曲です。東京都交響楽団の演奏は素晴らしいです。管楽器と弦楽、そしてパーカッションの響きが素晴らしいです。
 モーツァルトのホルン協奏曲第3番は笠松長久のホルンによる演奏です。滑らかで美しいホルンできれいな演奏です。安定した演奏です。展開部のきれいな演奏も見事です。再現部もきれいな演奏です。カデンツァはオリジナルで長いものです。低音から高音まで使う素晴らしい演奏です。第2楽章のロマンスは優しさあふれるホルンが響きます。少しの即興が入りますが見事な演奏です。第3楽章はきれいな響きのホルンで軽快な演奏です。流麗なホルンです。終結には即興が入る見事な演奏でした。拍手喝采です。


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