惑星の演奏

アンドリュー・デイヴィス/トロント交響楽団(1986)
CD(EMI CDM−7643002)

1.ホルスト/組曲「惑星」Op32
  1)火星 2)金星
  3)水星 4)木星
  5)土星 6)天王星
  7)海王星
2.パーセル/ロンドー〜「アブデラザール」より
3.ブリテン/青少年のための管弦楽入門
 
  アンドリュー・デイヴィス指揮
   トロント交響楽団(1)
   トロント児童合唱団(海王星)
  アンドリュー・パロット指揮
   タヴァナー・プレイヤーズ(2)
  サー・ネヴィル・マリナー指揮
    ミネソタ管弦楽団
   録音 1986年1月20日(1)
       1987年4月(2)
       1983年5月16&17日(3)

 アンドリュー・デイヴィスの「惑星」です。これが1回目の録音で、1993年にBBC交響楽団と再録音しています。
 「火星」は厚みのある金管とパーカッション、そしてオルガンがよく響く演奏です。テナーチューバとトランペットの掛け合いは聞き物でしょう。後半もオルガンがよく響く演奏です。迫力は満点です。「金星」はきれいなアダージョです。ホルン・ソロがきれいです。弦楽の響き、ヴァイオリン・ソロとよどみない演奏はうっとりします。
 「水星」は管楽器と弦楽の流麗な演奏、グロッケンとチェレスタが大変きれいです。「木星」は冒頭からホルンと弦楽の主題がきれいです。第2主題の前に間を置いています。第3主題のホルンはゆったりと吹いていてテンポアップになります。また「ジュピターの主題」は良いテンポでホルンと弦楽の融合が素晴らしいです。
 「土星」の序奏は低弦の響き、ヴァイオリンとヴィオラの透明感のある響きがきれいです。中間部のクライマックスでは鐘をきれいに響かせていて迫力は十分です。「天王星」は冒頭金管の和音とティンパニの強打が見事です。続く管楽器と弦楽器の流れも完璧です。ホルンと弦楽の主題も良い響きです。
 「海王星」はフルートや管楽器の神秘的な響きが美しいです。ハープとチェレスタのきらめきがきれいです。クラリネットの主題がきれいに聞こえています。児童合唱は天使の合唱のようで素晴らしい。
 パーセルの「ロンドー」はブリテンが「青少年のための管弦楽入門」の主題に使った曲です。古楽器による演奏です。次にブリテンの「青少年のための管弦楽入門」が演奏されるという粋なアルバムです。マリナーがミネソタ管弦楽団を指揮した演奏はナレーションなしで大変見事な演奏です。弦楽セクション、管楽器セクション、パーカッションということありません。


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