チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ピンカス・ズーカーマン(1969)
CD(audite 95.490)

クーベリック/チャイコフスキー作品集
1.ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op35
2.交響曲第4番ヘ短調Op36

  ピンカス・ズーカーマン(ヴァイオリン)(1)
  ラファエル・クーベリック指揮
   バイエルン放送交響楽団
   録音 1969年4月24日ライヴ
    ミュンヘン/ヘラクレスザール

 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏するズーカーマンは20歳、パワーあふれる演奏でした。大変評判が良かった演奏です。力強く美しいヴァイオリンが響きます。カデンツァのパワフルな演奏は驚くほど完璧です。第2楽章のコン・ソルディーノ部分の響きがたまりません。やはり弱音器らしい音が聞こえるのはいいものです。第3楽章冒頭のヴァイオリン・ソロが見事です。
 交響曲第4番はヘラクレスザールに響き渡る残響が冒頭から聞かれます。管楽器の見事な演奏によりこの哀愁的な曲が一層きれいに聞こえてきます。弦楽セクションの素晴しい演奏も聞き物です。第2楽章冒頭のオーボエの響きがまたきれいでした。フィナーレのパワフルな響きは低弦のピチカート、ヴァイオリンの刻みと目まぐるしく動く演奏は圧倒的です。


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