ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

クリスチャン・フェラス(1967)
CD(DGG 437 644−2)

1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
    (カデンツァ:クライスラー)
2.ベートーヴェン/序曲「命名祝日」Op115
3.   〃   /「シュテファン王」序曲Op117
4.   〃   /「献堂式」序曲Op124

  クリスチャン・フェラス(ヴァイオリン)(1)
  ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
    ベルリン・フィツハーモニー管弦楽団
    1967年1月25&26日録音(1)
    1969年1月3日録音(2〜4)

 フェラスはカラヤンとベートーヴェン、ブラームス、シベリウス、チャイコフスキーとバッハの協奏曲を録音していました。
 このベートーヴェンの協奏曲はカラヤンの初めての録音でした。他にはムターとの録音があるだけです。このフェラスとの共演は当時カラヤンが求めた響きの美しさを完璧に出しており、ベルリンのイエス・キリスト教会で録音していたものです。この録音ではフェラスの持つ美しい響きと巧みなレガート奏法がカラヤンの好むレガートと相性がよくて素晴らしい名演になりました。オーボエのコッホ、フルートのツェラー、クラリネットのライスター、ホルンのザイフェルトという名手がそろうカラヤン/ベルリン・フィル黄金時代の象徴的な録音のひとつです。
 カップリングの3つの序曲はカラヤン生涯唯一の録音でありながら、これが他の追随を許さない決定的な名演です。これがベートーヴェンの響きであり、カラヤンが求めた理想的な「響き」でした。


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