「海」の演奏(1)

エフゲニー・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団(1962)
CD(Leningrad Masters LM1304)
        
1.ドビュッシー/交響詩「海」
2.   〃   /クラリネットと管弦楽の為の狂詩曲
3.   〃   /夜想曲より「雲」「祭り」
4.ラヴェル/ボレロ
5.  〃 /亡き王女のためのパヴァーヌ

  エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮
   レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
   ウラディミール・クラサヴィン(クラリネト)(2)
   ヴィタリー・ブヤノフスキー(ホルン)(5)
   1962年ライヴ録音(1&2)
   1960年2月26日ライヴ録音(3〜5)
    (モノラル録音)

ムラヴィンスキーのフランス音楽は多くはありませんが、ボレロはLPでも知られていましたし、ドビュッシーは「牧神の午後への前奏曲」が1965年のライヴで知られていました。
 「海」はこの1962年のライヴだけが残されています。大変緻密な演奏で、海の表現、波の表現が素晴らしいです。第1曲のコーダで演奏される大波、波しぶきの表現は凄いです。また第3曲後半に挿入されるパッセージはトランペットとホルンで高らかに演奏されています。
 クラリネットと管弦楽のための狂詩曲はクラサヴィンのクラリネットが聞き物です。夜想曲からの2曲、そしてボレロはムラヴィンの鮮やかな棒裁きがききものです。そして「亡き王女のためのパヴァーヌ」ではなんといってもブヤノフスキーのホルンが素晴らしい響きです。録音はこれだけです。フランスのルシアン・テヴェほど極端ではありませんがブヤノフスキーのきれいなヴィブラートはフランス音楽にぴったりです。 


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