「海」の演奏(2)

シャルル・ミュンシュ/シカゴ交響楽団(1967)
CD−R("0""0""0"CLASSICS TH095)

1.ドビュッシー/牧神の午後への前奏曲
2.  〃   /交響詩「海」
3.シューマン/交響曲第4番ニ短調Op120

  シャルル・ミュンシュ指揮
   シカゴ交響楽団
   1967年6月ライヴ録音

 フランスの名指揮者ミュンシュがシカゴに客演したときの録音です。丁度この年にパリ管が創設されており、11月に初演奏会がありました。このドビュッシーはパリでの演奏の前にあたり注目のライヴです。
 「牧神」は冒頭のフルートとホルンの応答、そしてハープのきらめきが印象的です。
「海」はここでも熱気あふれる演奏です。第1曲「海の夜明けから真昼まで」はテンポは速くはありませんが海の表現は素晴らしくコーダの押し寄せる波は抜群の迫力があります。第2曲「波の戯れ」は波の表現が見事です。第3曲「風と波との対話」では冒頭の低弦の迫力に圧倒されそうです。ハーセスのトランペットがよく響いています。ホルンの吹く風と弦の表現する波との対話が凄いです。後半に挿入されるパッセージはここでは挿入されていませんが、それからのテンポアップが凄いです。怒濤のコーダには感動しました。聴衆の興奮が聞こえます。
 シューマンの4番はミュンシュが得意とするドイツ音楽のひとつです。録音は残響が少ないホールのようですがシューマンの響きを十分に引き出した見事な演奏です。


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