ブラームス/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ウルフ・ヘルシャー(1979)
CD(EMI TOCE-4104)

1.ブラームス/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op77
         (カデンツァ:クライスラー)
   23:16/10:25/8:20(計42分01秒)
2.ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op26

  ウルフ・ヘルシャー(ヴァイオリン)
  クラウス・テンシュテット指揮
    北ドイツ放送交響楽団(1)
  ブルーノ・ヴァイル指揮
    バンベルク交響楽団(2)
    1979年11月20〜23日録音(1)
    1982年12月8〜10日録音(2)

 ウルフ・ヘルシャーはドイツのヴァイオリニスト、ケルン音楽院の教授です。サン=サ−ンスのヴァイオリン協奏作品全集を録音していました。
 テンシュテットとのブラームスは重厚な響きのオーケストラをバックに堂々とした演奏です。北ドイツのハンブルクはブラームスの故郷です。このオケの響きこそブラームスの原典でしょう。ヘルシャーのヴァイオリンはテンシュテットの好サポートを得て、渋いともいえる演奏です。カデンツァはクライスラーのものでトリルの多い難しいものですが、長いカデンツァを見事に弾いています。
 第2楽章のアダージョは序奏が大変きれいでした。ヴァイオリンのソロが遠慮がちに入ってくるのが惜しいところです。第3楽章は良いテンポで入ります。やや細いヴァイオリンですのでオーケストラに埋もれそうになります。録音は生演奏の雰囲気でした。
 ブルッフの協奏曲第1番はブルッフの代表作です。ヘルシャーはバンベルク響の演奏に乗ってこちらは十分に鳴らしきっています。録音エンジニアの違いが出ています。


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