ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

アルテュール・グリュミオー(1974)

CD(PHILIPS PHCP−9689)
LP(PHILIPS 18PC−73)

1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
       (カデンツァ:クライスラー)
2.   〃   /ロマンス第1番ト長調Op40
3.   〃   /ロマンス第2番ヘ長調Op50

  アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
  サー・コリン・デイヴィス指揮
   ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(1)
  エド・デ・ワールト指揮
   ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(2&3)
     1974年1月録音(1)
     1970年10月12〜14日録音(2&3)
         
 グリュミオーはベートーヴェンの協奏曲を3度録音しており、これが3度目でコンセルトヘボウに戻り指揮はデイヴィスでした。当時ストラヴィンスキーの三大バレエをコンセルトヘボウと録音がありましたが、デイヴィスとグリュミオーは1971年にブラームスの協奏曲を録音しておりこれは歴史的な名演でした。
 ヴァイオリン協奏曲はグリュミオーが52歳円熟期の録音で演奏に磨きがかかり、録音の良さとデイヴィスの絶妙なサポートにより最高の仕上がりになりました。コンセルトヘボウの響きがこれほど素晴らしいと何度も聴いてみたくなります。第1楽章のカデンツァも素晴らしく、第3楽章のカデンツァは短くカットしていますが前の2度の録音と同じです。演奏は絶品でありこれぞベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲といえましょう。
 2つのロマンスは1960年にもハイティンクの指揮で録音していました。この録音ではきれいなレガートによる美しい響きがあります。中でも2番の演奏はロマンティックであり感動します。


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