「海」の演奏(2)

ハンス・ツェンダー/ザールブリュッケン放送交響楽団(1973)
CD(cpo 999 476−2)
               
ハンス・ツェンダー/ドビュッシー管弦楽作品集
1.ジーグ〜管弦楽のための映像第1曲
2.春のロンド〜管弦楽のための映像第3曲
3.バレエ音楽「遊戯」
4.交響詩「海」

  ハンス・ツェンダー指揮
   ザールブリュッケン放送交響楽団
  録音 1982年10月12日(1)
      1980年5月17日(2)
      1984年2月22&24日(3)
      1973年9月11〜13日(4)

 ハンス・ツェンダーは長年わたりザールブリュッケン放送交響楽団の指揮者をつとめていました。この録音はそのときのものです。
 「映像」からは「イベリア」を除く2曲が収録されています。ドビュッシーの響きをあますところなく表現しています。
 「遊戯」はストラヴィンスキーの「春の祭典」と同じ時期の1912〜13年の作でニジンスキーの台本で初演されています。ドビュッシーの作品の中でも異色の作品。
 「海」は第1曲「海の夜明けから真昼まで」は音の厚みが素晴らしく、波の表現では弦楽が素晴らしい。第2曲「波の戯れ」はグロッケンのきらめきが印象的で、波の表現が大変きれいです。第3曲「風と海との対話」では低弦の迫力が素晴らしい。トランペットの響き、ホルンと弦楽の対話ではシンバルの響きが素晴らしい。ヴァイオリンのフラジオレットにのる木管の美しさも見事。後半に挿入される合いの手のパッセージは挿入されませんがコーダでトランペットの連続フレーズがあります。終結は圧倒的です。


トップへ
戻る
前へ
次へ