2000年以後の「春の祭典」

エサ・ペッカ・サロネン/ロスアンジェルス・フィルハーモニック(2006)
SACD(DGG 00289 477 6198)

1.ムソルグスキー/交響詩「はげ山の一夜」
                 (原典版)
2.バルトーク/組曲「中国の不思議な役人」Op19
3.ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」
                (1947年版)
  エサ・ペッカ・サロネン指揮
   ロスアンジェルス・フィルハーモニック
  録音 2006年1月
   ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール   
 
  サロネンが「春の祭典」のカップリングに選んだ2曲は演奏効果の面白さから納得でしょう。「はげ山の一夜」は聴けばきくほど新しい発見があります。アバドとはまた異なる音作りに興味がつきません。
「中国の不思議な役人」はわかりにくい音楽をわかりやすく演奏したといっても良いほど魅力的な演奏です。  「春の祭典」はフィルハーモニアとの1回目の録音とテンポはほとんど変わらないようですが、響きの違いがあります。「誘拐」ではホルンの強奏は素晴らしいのですがティンパニが少し遠く感じるところがあります。大太鼓はよく響きます。「春のロンド」はタムタムの大きな響き、パーカッションや金管の迫力があります。「大地の踊り」は大太鼓がいい音出しています。第2部「いけにえの賛美」は直前の和音から速いテンポで迫力十分です。「祖先の呼び出し」のティンパニは素晴らしい。響きの重々しいところが聞きものです。「いけにえの踊り」ではタムタムをこする音が鮮やかです。またリズムの交錯の素晴らしいこと、大太鼓の生々しい響きサロネンの「春の祭典」の凄さを感じます。最後の2音にはしびれます。


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