惑星の演奏

ヴァーノン・ハンドリー/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1993)
CD(RPO FRP-1028)

1.ホルスト/組曲「惑星」Op32
2.  〃 /セントポール組曲Op29−2

  ヴァーノン・ハンドリー指揮 
   ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
        &合唱団女声コーラス
   録音 1993年10月

 ヴァーノン・ハンドリーがロイヤル・フィルを指揮したホルストの作品です。
 「惑星」は第1曲「火星」の冒頭から緊張感のある演奏、スピード感があります。オーケストラの厚み、バランスが素晴らしい。中間部の闇から夜明けなる盛り上がりは聴きもの。コーダは大迫力です。「金星」はアダージョ、冒頭のホルンの透明感のある響き。イギリスのホルンの美しさがあります。木管楽器の美しさ、そして続く弦楽の深遠なまでの美しい響きがあります。チェロのソロの印象的なこと。ホルストは「平和の神」としての音楽づくりに特別な思いがあったのでしょう。「水星」はスケルツォで、管楽器のうまさが光ります。チェレスタとハープの音が新鮮です。「翼のある使いの神」そのものです。「木星」は快速なテンポで始まります。ホルン・アンサンブルの響きがさすがに素晴らしい。中間部の「ジュピターのテーマ」の美しさも魅力です。
 「土星」は大音量時の金管セクションの圧倒的な響きが凄いです。鐘の音が大きく響きます。「天王星」は冒頭の金管の和音の後のティンパニの大音響が凄いです。主部に入ってからの第2主題の金管は素晴らしい。迫力の演奏です。「海王星」は神秘的な響きが素晴らしいです。チェレスタの響きが印象的、ハープとのバランスが絶妙です。女声コーラスが遠くから響くとクラリネットの主題がきれいに聞こえてきます。女声ヴォカリーズも良い響きです。
 「セントポール組曲」は弦楽のための作品。4つの曲からなる組曲です。目の覚めるような第1曲の響きが素晴らしいものです。


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