惑星の演奏

レナード・スラットキン/フィルハーモニア管弦楽団(1996)
CD(RCA 09026 688192)

1.ヴァレーズ/アルカナ(1927)
2.ホルスト/組曲「惑星」Op32
  1)火星 2)金星
  3)水星 4)木星
  5)土星 6)天王星
  7)海王星
   レナード・スラットキン指揮
    フィルハーモニア管弦楽団
     ニュー・ロンドン児童合唱団(7)
   録音 1996年4月10〜12日

 アメリカの指揮者レナード・スラットキンによる「惑星」です。「惑星」の前に演奏されるエドガー・ヴァレーズの「アルカナ」は1927年の作品でストラヴィンスキーの影響を受けて打楽器の活躍が大きい曲です。不協和音が多く迫力満点です。メータが録音するまではあまり知られていなかった作品です。ホルストの「惑星」は1914〜16年の作品です。
 「火星」はパーカッションの活躍が大きい演奏です。戦争の神を意識したわけではないでしょうが、迫力ある演奏です。テナー・チューバがきれいです。
金星」はホルンの響きがきれいです。イギリスのホルンならではの響きの美しさがあります。おそらくナイジェル・ブラックのホルンでしょう。弦楽の透明感、木管楽器、ハープの美しさも素晴らしい。「水星」は管楽器のアンサンブルが聞きものですが、速いテンポの演奏です。
 「木星」は弦楽の厚みのある演奏に圧倒されます。第2主題の演奏、第3主題のホルンは大変良い響きです。フィルハーモニアのホルンは素晴らしい。第4主題「ジュピターの主題」は弦楽とホルンが作り出す響きが素晴らしいです。さすがにイギリスのオーケストラは違います。「土星」の序奏部では弦楽の透明感のある演奏がきれいです。中間部のクライマックスでは鐘がよく響きます。金管楽器の迫力は満点です。
 「天王星」は冒頭の金管の和音とティンパニの強打が見事です、ファゴットの主題からホルンと弦楽器の第2主題も素晴らしいです。「海王星」は冒頭のフルートの神秘的な響き、木管楽器のアンサンブル、ハープとチェレスタの響きが素晴らしい。クラリネットの主題がきれいに聞こえています。ここでは児童合唱団の美しいコーラスも聞きものです。


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