「海」の演奏(1)

セルジュ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(1992)
CD(EMI 7243556520-2)

1.ドビュッシー/交響詩「海」
2.  〃   /イベリア
 
  セルジュ・チェリビダッケ指揮
    ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
  録音 1992年9月13日ライヴ(1)
      1992年9月22日ライヴ(2)

 晩年のチェリビダッケはテンポの遅い演奏が多かったのですが、この「海」も例外ではないようです。第1曲「海の夜明けから真昼まで」は途中の波のきらめきでぐんとテンポを落としています。演奏は素晴らしく文句なしでしょう。第2曲「波の戯れ」は通常のテンポです。ここは遅くはできないでしょう。しかしながら時々テンポの変化をみせています。第3曲「風と海との対話」は冒頭の低弦、パーカッション、トランペットの響きが素晴らしい。テンポは若干遅いです。ホルンと弦楽の対話では良い響きになっています。パーカッションの迫力も凄いです。なお後半でもテンポを落として演奏効果をあげています。後半に挿入されるパッセージはホルンだけで高らかに吹かれます。コーダは迫力満点です。
 「イベリア」の演奏は第1曲は遅すぎるほどのテンポではありませんが、第2曲の「夜のかおり」がかなり遅いテンポになっています。第3曲「祭りの朝」は普通のテンポです。演奏は素晴らしいの一言。


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