チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ジュリアン・ラクリン(1994)
CD(SONY SK66 567)

1.プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第1番
                  ニ長調Op19
2.チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
                  ニ長調Op35

  ジュリアン・ラクリン(ヴァイオリン)
  ウラディミール・フェドセーエフ指揮
   モスクワ放送交響楽団
   1994年2月14〜20日録音

 ジュリアン・ラクリンは1974年リトアニアに生まれ、ウィーン音楽院で学んでいます。1988年にユーロビジョン・ヤング・ミュージシャンズでグランプリを受けて以来、欧米で活躍しています。この録音は19歳のときのものです。
 プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番は25歳の作品で交響曲第1番「古典交響曲」と同じ時期の作品です。ラクリンの演奏は繊細で美しく、この曲のよさを十分に発揮したものです。第2楽章:スケルツォ、第3楽章モデラートの親しみやすいメロディがきれいです。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はフェドセーエフのサポートできれいな演奏になっています。力強さよりも繊細な演奏の印象を受けます。オーケストラはチャイコフスキーの響きを十分に出しており、ラクリンを支えています。第3楽章冒頭のソロから主部へのスムーズな演奏は若さあふれるもので、伸びのあるヴァイオリンの響きが見事です。


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