ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ステファニー・チェイス(1992)

CD(CALA CACD10132)

1.ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op61
      (カデンツァ:ステファニー・チェイス)
2.  〃  /ロマンス第1番ト長調Op40
3.  〃  /ロマンス第2番ヘ長調Op50

  ステファニー・チェイス(ヴァイオリン)
  ロイ・グッドマン指揮
   ザ・ハノーバー・バンド
   録音 1992年2月27〜29日

 ステファニー・チェイスはアメリカのヴァイオリニストで2歳からヴァイオリンを始めていました。ジュリアード音楽院で学んでいます。オリジナル楽器のオーケストラとの共演です。
 ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は透明感のある響きのヴァイオリンで落ち着いた印象を受けます。聞けば聞くほどその音色の美しさを感じます。カデンツァはチェイスの自作です。最初はベートーヴェンのカデンツァと思いましたがやがて違いがわかります。よくできたカデンツァです。穏やかな演奏です。第2楽章は美しい響きのヴァイオリンが奏でられます。コーダのカデンツァも自作です。第3楽章は良いテンポで軽快な演奏です。ここではホルンの響きが印象的です。提示部最後に短いカデンツァが入ります。展開部ではオリジナル楽器のファゴットが豊かな響きを出しています。2つめのカデンツァも重音を使う素晴らしいもので、これもよくできています。この演奏はさわやかな印象を受けます。演奏は素晴らしいものです。
 ロマンス第1番はヴァイオリン・ソロとオーケストラがバランスよく演奏されオーケストラの部分は良い響きです。
 ロマンス第2番はロマンティックな冒頭の主題を美しく歌っています。第2主題も表現力豊かで気持ちの良い演奏です。これはよいアルバムです。


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