チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲の演奏

ワディム・レーピン(2002)
CD(PHILIPS UCCP−1069)ゴールドCD

レーピン/ヴァイオリン協奏曲集
1.チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
                 ニ長調Op35
2.ミヤスコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
                 ニ短調Op44
  ワディム・レーピン(ヴァイオリン)
  ワレリー・ゲルギエフ指揮
    キーロフ歌劇場管弦楽団
    2002年7月2〜4日録音
       ミッケリ音楽祭ライヴ

 フィンランドのミッケリ音楽祭でゲルギエフとレーピンが共演したときのライヴ録音です。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は大変クリアな録音で抜群の音質です。まずゲルギエフのオーケストラ演奏に耳を傾けます。かつてないほどにこのオーケストラに新たな輝きを与えたように思います。伴奏ではなくオーケストラ作品としてもよくできていることを再確認させてくれます。レーピンのヴァイオリンは実に素晴らしい響きでボーイングの艶のある音、ポルタメントの輝くような響き、かつて聴いたたくさんのチャイコンの中でも特筆に価する演奏です。第3楽章も凄いです。冒頭のピツィカートをアルペッジョにするところがにくいところです。
 ミヤスコフスキーのヴァイオリン協奏曲は1938年の作品でオイストラフに献呈された曲です。36分ほどの曲で大変美しい第1楽章:アレグロ、オーボエの抒情的なメロディーがきれいな第2楽章:アダージョ・モルト・カンタービレ、華やかなロンドの第3楽章と、チャイコフスキーのような作風で演奏が少ないのがもったいないほどの名曲です。レーピンの演奏はこの曲の魅力を存分に味わえるものです。


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