チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲の演奏

神尾 真由子(2010)
CD(RCA SICC-1415)  

1.チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲
              ニ長調Op35
2.プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲
           第2番ト短調Op63

  神尾 真由子(ヴァイオリン)
  トーマス・ザンデルリンク指揮
    ハルレ管弦楽団
   録音 2010年6月30日〜7月2日

 神尾真由子は2007年のチャイコフスキー国際コンクールで優勝して一躍有名になりました。使用楽器はかつてヨーゼフ・ヨアヒムが弾いていた1727年製ストラディヴァリウスだそうですが、楽器も喜んで鳴ってくれているでしょう。
 チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は力むことなくしかも十分に楽器を響かせた素晴らしい演奏になっています。高域の弱音は透明感のある美音が響きます。カデンツァも素晴らしい演奏です。第2楽章冒頭のコン・ソルディーノは独特の響きを出しています。第3楽章は冒頭のカデンツァの緊張感がたまりません。オーケストラのえんそうもまた素晴らしい。
 プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番は冒頭のソロが美しい響きです。名器による演奏といえどもソリストがよくなければ十分には鳴ってくれないでしょう。この演奏がよいことはいうまでもありません。


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